2024年度秋学期法学部設置『言語学』I-D

2024年度秋学期法学部設置『言語学』I-D
座席配置表：座席配置表
原田康也

1月21日 [今週の課題・宿題]
- 第14回：まとめと振り返り

第14回のおまけ：素性構造に基づく句構造文法の拡張
復習・練習問題の続き

情報論的な意味の表示
1. John snores.
  [(semantics [(situation snoring) (snorer john)])]
2. John kissed Mary.
  [(semantics [(situation kissing) (kisser john) (kissee mary)])]
統語論と意味論との接続のための語彙記述
1. Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem mary)]
2. John:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem john)]
3. snores:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
  (pos verb) (comp nil)
  (sem [(situation snoring) (snorer X)])]
4. kissed:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
  (pos verb)
  (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem Y)])
  (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Y)])]

練習問題10: X は何か？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

John snores:[(spec nil) (pos verb) (comp nil)
             (sem [(situation snoring) (snorer X)])]
　　　　　／＼　　　　
John: 　　　　　　　snores:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
　　　　　　　　　　　　　  (pos verb) (comp nil)
　　　　　　　　　　　　　  (sem [(situation snoring) (snorer X)])]]
[(spec nil)
 (pos noun)
 (comp nil)
 (sem john)]

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

John snores:[(spec nil) (pos verb) (comp nil)
             (sem [(situation snoring) (snorer john)])]
　　　　　／＼　　　　
John: 　　　　　　　snores:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
　　　　　　　　　　　　　  (pos verb) (comp nil)
　　　　　　　　　　　　　  (sem [(situation snoring) (snorer X)])]]
[(spec nil)
 (pos noun)
 (comp nil)
 (sem john)]

練習問題11: X と Z はそれぞれ何か？

＜Complementation＞

α -> β 　 γ

　    　　　　α≡β mod comp （αとβは単一化可能
   α		　　　　　　　　　　　ただしcomp（の値）は違う）
　／＼　　　　comp(α)= nil　　（αのcomp（の値）はnilと指定される）
 β  γ　　　 comp(β)≡γ     （βのcomp（の値）はγと単一化可能）

kissed Mary:
[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos verb) (comp nil)
 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee mary)])]
　　　／＼　　　　
kissed:　　　Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem mary)]
[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos verb)
 (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem Z)])
 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Z)])]

＜Complementation＞

α -> β 　 γ

　    　　　　α≡β mod comp （αとβは単一化可能
   α		　　　　　　　　　　　ただしcomp（の値）は違う）
　／＼　　　　comp(α)= nil　　（αのcomp（の値）はnilと指定される）
 β  γ　　　 comp(β)≡γ     （βのcomp（の値）はγと単一化可能）

kissed Mary:
[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos verb) (comp nil)
 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Z)])]
　　　／＼　　　　
kissed:　　　Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem mary)]
[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos verb)
 (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem Z)])
 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Z)])]

練習問題12: X と Z はそれぞれ何か？

John kissed Mary:[(spec nil) (pos verb) (comp nil) 
                  (sem [(situation kissing) (kisser john) (kissee mary)])]
     　　／＼　　　　
John:    　　　kissed Mary:
[(spec nil)	[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos noun)	 (pos verb)
 (comp nil)	 (comp nil)
 (sem john)]	 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee mary)])]
		　　　／＼　　　　
		kissed:　　　Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem mary)]
		[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
		 (pos verb)
		 (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem Z)])
		 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Z)])]

John kissed Mary:[(spec nil) (pos verb) (comp nil) 
                  (sem [(situation kissing) (kisser john) (kissee mary)])]
     　　／＼　　　　
John:    　　　kissed Mary:
[(spec nil)	[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
 (pos noun)	 (pos verb)
 (comp nil)	 (comp nil)
 (sem john)]	 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee mary)])]
		　　　／＼　　　　
		kissed:　　　Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem mary)]
		[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem X)])
		 (pos verb)
		 (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil) (sem Z)])
		 (sem [(situation kissing) (kisser X) (kissee Z)])]

補足
文法とは何か？統語論とは何か？
1. 単語の並べ方の規則性を整理したもの
2. 単語の並べ方と意味の（表現の）関係を整理したもの

1月28日 [今週の課題・宿題]
- 第15回：授業終了後のおまけ
1月28日 [今週の課題・宿題]
- おまけのおまけ：オンライン情報資源へのリンク

提出物についての一般的注意事項

提出物の中に自分・家族・第三者の個人情報・プライバシーに関わる具体的で詳細な内容を書かないように配慮してください。
- 提出された作文は授業の中で他の受講生と相互チェック・相互評価を行うことがあります。
- moodle など学外システムでやり取りする情報は、外部に流出する可能性があります。moodle の Privacy Notice については次のページを参照してください。
  https://moodle.com/privacy-notice/
- gmail でやり取りする内容は添付ファイルも含め google が自動処理をして利用しています。gmail のプライバシーポリシーについては次のページを参照してください。
  https://policies.google.com/privacy?hl=ja
他者の著作物を引用・紹介する場合、引用・紹介の形式が守られていない・アイデアや表現を無断で借用し、出典を明示していないなど、剽窃・盗用と認められる場合、この授業の評価が不可となるだけでなく、今学期のすべての科目履修が無効となり、停学などの処分の対象となる場合があります。
作文は原則として Microsoft Word を利用して作成し、Word 文書形式で保存すること。
- 自分の PC に Microsoft Office がインストールされていない場合、早稲田大学が包括ライセンスを結んでいるので、早稲田大学の学生は購入することなく PC やスマートフォンにインストールすることができます。
  Office365（Officeアプリケーション）
  https://www.waseda.jp/navi/rental/soft/ms_o365.html
- Microsoft Word を利用することがどうしてもできない場合、他のソフトウェアを使用して Word 文書と互換の形式でファイルを作成すること。以下が参考になるかもしれません。
  https://www.gizmodo.jp/2014/08/word5.html
ファイルでの提出物には、ファイル名に半角英数でクラス・出席番号・課題の日付などの情報をつけてください。具体的なファイル名は課題の中で示します。
ファイルでの提出物には、本文にも曜日時限・クラス・出席番号・課題の日付などを記入してください。（ファイル名をそのままコピーしても構いません）本文にこれらの記入のない提出物は、未提出として扱い、廃棄される場合があります。
電子メールでの提出は受信容量制限・ウィルス対策・ファイル管理の処理上、指定されたアドレス宛に、授業で指定した件名をつけて、waseda.jp で終わる受講生各自のメールアドレスから添付ファイルとして送信してください。
- 送信先メールアドレス： harada.yasunari.2020 @ gmail.com
  【spam を避けるため @ の前後に不要なスペースを挿入しています】
メールで課題・宿題のファイルを受信しても、特段の不備がなければ受領確認のメールは送りません。
送信したメールのコピーを手元に残して、送信事故に備えること。

講義要項原稿

副題
生成文法から生成人工知能へ

講義概要
　言語（統語論）の理論的研究において革命をもたらしたとされる Noam Chomsky は 1957 年に出版したモノグラフ（100ページほどの薄い本） Syntactic Structures の中で人間の言語を記号的に記述する体系として次の3つを紹介しつつ、いずれも不適切であると論じて「生成変形文法」を提唱します。

有限状態文法
マルコフ過程
句構造文法
授業の到達目標
(1) 文法理論の基本となる『文法のモデル』には、『文法』の記述に加えて『文法の使い方』についての記述が必要であることを理解する。
(2) 文法理論の基本となる『文法のモデル』について、『有限状態文法のモデル』・『句構造文法のモデル』・『範疇文法のモデル』などさまざまなモデルが考えられることを理解する。
(3) 文法理論において、『文法』とは言語の統語的規則性に関する『知識表現』であることを理解する。
事前・事後学習の内容
- 授業中の課題と宿題
  - 授業中にさまざまな練習問題を行います。
  - 練習問題に対して「正解」を用意することが重要なのではなくて、自分なりに試行錯誤して考えることが重要です。
  - 授業で解説を聞いてわかったようなつもりになっても、自分で試行錯誤して考える習慣が身についていないと統語論の考え方を自分のものとすることはできません。
- ゲストによる講義のまとめと感想
  - 学期中に何回かゲストによる講義を予定しています。
  - 講義内容のまとめと講義を聞きながら考えたことをA4用紙2ページ程度に整理してます。
  - 1時間から2時間程度の事後学習を想定しています。
  - 次の週に提出します。
  - 講義内容をまとめるにあたって、インターネット上の資料のほか、図書館の図書・学術論文3点程度に言及することが期待されます。
  - 講義のまとめと感想の提出がない授業がある場合，成績を不可とします。
  - 講義のまとめと感想に剽窃・盗用・他の受講生との使い回しなどが認められた場合、この授業の成績が不可となるだけでなく、今学期履修しているすべての科目の登録が無効となり、停学などの処分の対象となる場合があります。
授業計画
概略以下のような流れを予定していますが、進行に応じて調整を行います。詳細についてはこのweb page に記載します。
- 第1回：言語学・言語科学の研究諸分野
- 第2回：文法理論：有限状態文法のモデル
- 第3回：文法理論：句構造文法のモデル
- 第4回：文法理論：句構造規則と語彙記述に基づく句構造文法のモデル
- 第5回：ゲストによる講演
- 第6回：文法処理：prolog による語彙記述の表現
- 第7回：文法処理：prolog による句構造規則の表現
- 第8回：文法処理：prolog による句構造文法の表現とその拡張
- 第9回：招聘講師による講演：文法理論と機械翻訳
- 第10回：文法理論：句構造文法のモデルの拡張（数の一致）
- 第11回：文法理論：句構造文法のモデルと動詞の下位範疇化（分類）
- 第12回：ゲストによる講演
- 第13回：文法理論：句構造文法のモデルと数の一致
- 第14回：文法理論：素性論理に基づく句構造文法
教科書
　特に指定しません。
参考文献
　参考文献などについては授業中に必要に応じて紹介します。
　言語学関連の入門書、特に文法理論の参考書は概して読みやすくありません。丁寧に書かれた参考書を一人で読んで理解しようとすることは重要ですが、それほど簡単なことではありません。文法理論についての入門書を予備知識がないまま一人で読み進めようとすると混乱することが多いので、授業に休まずに出席して基本的な考え方についての説明を聞いて理解するとともに課題を自分で考えて見ましょう。数人で議論しながら基本的な教科書を読んでいくと理解が深まりますが、言語学を一緒に勉強する仲間のいない多くの人にとって、この授業に出席する方がずっと簡単に、基本的な文法理論の概念を正確に理解する早道となるでしょう。以下に若干の参考書を紹介しますが、受講前に手にとって難しいからといってがっかりしないでください。授業を受けてから開くと、それなりにわかるようになっていると思います。
　この授業の内容とは必ずしも直接に対応しませんが、一般に入手可能な本としては以下が参考になるでしょう。
- 現代言語学入門：1 言語学の方法, 郡司隆男・坂本勉, 岩波書店, ISBN4-00-006691-9 C3380, 1999年5月27日.
- 現代言語学入門： 3 単語と文の構造, 郡司隆男, 岩波書店, ISBN4-00-006693-5 C3380, 2002年9月26日.
- アイバン・A・サグ・トマス・ワッソー著, 郡司隆男・原田康也訳, 『統語論入門（下）』, 株式会社岩波書店, ISBN4-00-005736-7 C3080, 2001年12月14日.
- アイバン・A・サグ・トマス・ワッソー著, 郡司隆男・原田康也訳, 『統語論入門（上）』, 株式会社岩波書店, ISBN4-00-005735-9 C3080, 2001年3月12日.
（この上下二冊にわかれた教科書は普通では言語学を3年ぐらい勉強しないと読めないような内容を扱っていますが、この授業を受講すると、かなりの部分を一人で理解できるようになっているはずです）
　言語学関連の図書は高額であることも多いので、個人で購入するほか、大学や公立の図書館などで借り出して利用するとよいでしょう。

成績評価方法：

	割合	評価基準
試験	20％	期末試験ではなく、授業時に小テストを行う場合があり、これを評価の対象とすることがあります。
レポート	30％	学期のはじめと終わりに授業時間中に発表し、その内容を文章にまとめて提出してもらいます。発表と文章のそれぞれを評価の対象とします。また、招へい講師をお招きして講演をしていただいたときには、その内容を取りまとめて質問と感想を文章に整理して提出してもらいますが、その内容を評価の対象とします。
平常点評価	30％	授業に出席し、課題について議論し、個人またはグループで考えを取りまとめる作業への参加度・貢献度などを評価の対象とします。
その他	20％	授業中・授業時間外に他の受講生と積極的に意見交換することを期待しています。こうした活動に積極的に取り組み、他の受講生と有意義で豊かな人間関係を構築できた受講生を高く評価します。

備考：
　言語学（文法理論）の基礎を学びつつ、言語研究のさまざまな話題に触れますが、言語学･情報処理などについての予備知識はまったく前提としません。知的好奇心のある学生であれば、誰でも受講できます。
関連URL
- 担当教員の web page は以下の通り。
  http://www.decode.waseda.ac.jp/f/index-j.html
- この授業用のweb pageのURLは以下の通り。
  http://www.decode.waseda.ac.jp/f/courses/2024/ling24-j.html

単位認定に関わるこの授業の基本方針

定刻に授業に参加し、授業中に課題を提出し、期限までに宿題を提出することが原則です。
- なんらかの理由で授業に参加すべき日時に参加できなかった場合は、できるだけ早急に授業中に示された課題と宿題を完成させ、指定された方法で提出することが最低限求められます。
- 授業に参加しなかった回数が多い、あるいは授業中の課題や宿題を提出していないことが多いという場合、特段の理由がなければ単位が取得できなくなるのが大学の授業の一般原則です。
- 必要条件と十分条件を間違えるのは、言語と情報について学ぶ学生として致命的な誤りです。「担当教員は授業回数の2/3以上出席した学生に単位を与えることができる」ということは「授業回数の2/3以上出席した学生は必ず単位を得ることができる」とか「授業回数の1/3までは欠席しても単位を得ることができる」ということを意味しません。
この授業では、各自が演習課題に取り組むことと、グループ活動が可能になった場合には、グループでの共同作業を重視しています。グループの他の受講生と共同作業をすることに各自が責任を負っていると考えてください。
- 練習問題は、わからなくてもいいから、とりあえず自分で考えること。
- グループの中で全員が納得するまで十分に話し合うこと。
- グループのメンバーの連絡先を教えあって、いつでも連絡できるようにすること。
- グループでの課題については十分に連絡を取り合うこと。
『課題』についての注意事項
- 『課題』には『正解』はありません。
- 『課題』の設定には『あいまい』なところがたくさんあります。その『あいまい』な部分について各自で考え、あるいはグループで議論することも、『課題』の重要な一部です。
- 『課題』で使われている用語や表現の意味について緻密に考えることは、『言語』と『情報』について主体的に学ぶことにつながります。

提出物についての一般的注意事項

提出物の中に自分・家族・第三者の個人情報・プライバシーに関わる具体的で詳細な内容を書かないように配慮してください。
- 提出された作文は授業の中で他の受講生と相互チェック・相互評価を行います。
- gmail でやり取りする内容は添付ファイルも含め google が自動処理をして利用しています。gmail のプライバシーポリシーについては次のページを参照してください。
  https://policies.google.com/privacy?hl=ja
他者の著作物を引用・紹介する場合、引用・紹介の形式が守られていない・アイデアや表現を無断で借用し、出典を明示していないなど、剽窃・盗用と認められる場合、この授業の評価が不可となるだけでなく、今学期のすべての科目履修が無効となり、停学などの処分の対象となる場合があります。
作文は原則として Microsoft Word を利用して作成し、Word 文書形式で保存すること。
- 自分の PC に Microsoft Office がインストールされていない場合、早稲田大学が包括ライセンスを結んでいるので、早稲田大学の学生は購入することなく PC やスマートフォンにインストールすることができます。
  Office365（Officeアプリケーション）
  https://www.waseda.jp/navi/rental/soft/ms_o365.html
- Microsoft Word を利用することがどうしてもできない場合、他のソフトウェアを使用して Word 文書と互換の形式でファイルを作成すること。以下が参考になるかもしれません。
  https://www.gizmodo.jp/2014/08/word5.html
ファイルでの提出物には、ファイル名に半角英数でクラス・出席番号・課題の日付などの情報をつけてください。具体的なファイル名は課題の中で示します。
ファイルでの提出物には、本文にも曜日時限・クラス・出席番号・課題の日付などを記入してください。（ファイル名をそのままコピーしても構いません）本文にこれらの記入のない提出物は、未提出として扱い、廃棄される場合があります。
電子メールでの提出は受信容量制限・ウィルス対策・ファイル管理の処理上、指定されたアドレス宛に、授業で指定した件名をつけて、waseda.jp で終わる受講生各自のメールアドレスから添付ファイルとして送信してください。
- 送信先メールアドレス： harada.yasunari.2020 @ gmail.com
メールで課題・宿題のファイルを受信しても、特段の不備がなければ受領確認のメールは送りません。
送信したメールのコピーを手元に残して、送信事故に備えること。

ファイル名について

次のような質問が来ることがあります。
質問> ファイル名のことについてですが、私のパソコンでどうしても.docxが出なくて、
質問> 自分で書き足すと何故か.docxが重複して表示されてしまいます。どうすれば
質問> よろしいでしょうか。
回答：
それはパソコンの設定です。見た目で .docx がついていなくても Word 文書となっていれば大丈夫です。参考のために以下のリンク先の説明に目を通しておくとよいでしょう。
- https://jp.ext.hp.com/techdevice/windows10sc/52/
  Windows 10 で拡張子が消えた？表示させる方法とは
- https://pc-karuma.net/windows-10-show-explorer-file-name-extension/
  Windows10 - ファイルの拡張子を表示/非表示にする
- https://askpc.panasonic.co.jp/beginner/guide/ten02/2022.html
  ファイルの拡張子を表示する
- https://www.helpforest.com/office/win_config/wi010003.htm
  ファイルの拡張子を表示するには

内容一覧

日程と課題と今週の課題・宿題
授業全般に関わる留意事項・注意事項
単位認定に関わるこの授業の基本方針
提出物についての一般的注意事項
講義要綱原稿
本 web page 使用に関する注意事項
ゲストスピーカー（招聘講師）による講演
関連分野の学会・研究会などの予定

授業日程・授業時間内の学習活動と提出課題・授業時間後の宿題

10月8日 [今週の課題・宿題]
- 実験参加者募集：参加希望者は次の google フォームに回答を入力して送信します。
  - 2024年度実験参加希望フォーム
    https://forms.gle/8wxT2E8nkt7wfBDP8
- 担当教員の自己紹介
  - 2024年度の授業日程・連絡先・研究分野など
    https://www.decode.waseda.ac.jp/f/courses/2024/profile24-j.html
  - 研究業績・研究活動記録
    https://www.decode.waseda.ac.jp/f/publication-j.html
- 人間の（脳内）言語処理の基盤としての統語論・意味論：言語学って何？
  - 文法理論
  - 統語論
  - 意味論
  - 統語論と意味論の接続
  - 語用論：表象・接地・状況・場
- 人間の（脳内）言語処理：人間はなぜ言語を使えるの？
  - メンタル・レキシコン
  - プライミング
  - 魔法の数字7
  - 複数言語話者の脳内言語処理
  - 曖昧性解消と統語処理
    - Syntactic Ambiguity
      https://www.youtube.com/watch?v=pFOie-tu5tc
    - SEM131 - Ambiguity
      https://www.youtube.com/watch?v=cYYUteTBtxo
    - Crash Blossoms and Being Drunk: Ambiguity
      https://www.youtube.com/watch?v=ldT2g2qDQNQ
    - The Sentences Computers Can't Understand, But Humans Can
      https://www.youtube.com/watch?v=m3vIEKWrP9Q
  - garden path sentences and ambiguity resolution:
    - Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo
      https://www.youtube.com/watch?v=QrylYsDWkec
    - Garden Path Sentences in Plain English
      https://www.youtube.com/watch?v=Nk0O88-TA7g
    - Garden Path Sentences - Lindsay & Josh Spring 2018
      https://www.youtube.com/watch?v=DyE3Sy7ddXk
- 第1回：『文法』と『文法のモデル』
- 宿題：自己紹介（受講生の自己紹介）
  - 自己紹介の作文：A4 用紙 1 ページから 2 ページ（1,200 字程度から2,400字程度）を目標に自己紹介の作文を10月14日月曜日13:00までに完成させて授業用メールアドレスに送ります。
    - 作文は原則として Microsoft Word を利用して作成し、指定されたファイル名で Word 文書形式で保存します。
      - 作文には次のファイル名を付けること。NNは出席番号2桁です。
        1桁の人は 01 / 02 / 03 ... のように2桁で表記してください。
        ファイル名： Ling-NN-2024-10-08.docx
      - Word の使い方の基本について（Office365 を前提にしていますが）次の説明とビデオがあります。
        Windows 向け Word のトレーニング
        https://support.office.com/ja-jp/article/windows-%E5%90%91%E3%81%91-word-%E3%81%AE%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0-7bcd85e6-2c3d-4c3c-a2a5-5ed8847eae73?wt.mc_id=otc_home
        テキストを追加して編集する
        https://support.office.com/ja-jp/article/%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%92%E8%BF%BD%E5%8A%A0%E3%81%97%E3%81%A6%E7%B7%A8%E9%9B%86%E3%81%99%E3%82%8B-ed1e3147-a846-41ca-8087-49e324cb50bd?wt.mc_id=otc_word
      - 自分の PC に Microsoft Office がインストールされていない場合、早稲田大学が包括ライセンスを結んでいるので、早稲田大学の学生は購入することなく次の説明に従い PC やスマートフォンにインストールすることができます。
        Office365（Officeアプリケーション）
        https://www.waseda.jp/navi/rental/soft/ms_o365.html
      - Microsoft Word を利用することがどうしてもできない場合、他のソフトウェアを使用して Word 文書と互換の形式でファイルを作成することができます。以下が参考になるかもしれません。
        https://www.gizmodo.jp/2014/08/word5.html
      - PDF ファイルの提出は不可とします。
    - A4 用紙 1 ページから 2 ページ（1,200 字程度から2,400字程度）を目標に自己紹介の作文を完成させます。
      - 本文のはじめに次の情報を記載します。NNは出席番号2桁です。
        1桁の人は 01 / 02 / 03 ... のように2桁で表記してください。
        Ling-NN-2024-10-08.docx
      - 作文の内容には以下を参考に適宜取捨選択してまとめてください。
        
        氏名
        
        学籍番号・所属学部（専攻/専修/学科）・学年
        
        言語学・統語論などについての予備知識・学習歴・これまで読んだ本など
        
        この授業を受講した理由・動機をできるだけ具体的に
        
        この授業で身につけたいこと・到達目標・得たい成績などについてできるだけ具体的に
      - 複数の話題についてばらばらの文章を書くのではなく、内容的にまとまりのある文章に整理します。
      - 作文の末尾に日時と本文の字数を記載します。
        例：【2024/10/15 11:52 本文 2,400 字】
        Word 2010 で本文の語数を数えるには、本文を領域指定して Word のウィンドウの左下の「文字数」をクリックして「文字カウント」ダイアログボックスを開きます。（Word のバージョンによって具体的な操作は異なります）
        Word のヘルプとトレーニング文章入力と編集単語数を表示する
        https://support.office.com/ja-jp/article/%E5%8D%98%E8%AA%9E%E6%95%B0%E3%82%92%E8%A1%A8%E7%A4%BA%E3%81%99%E3%82%8B-3c9e6a11-a04d-43b4-977c-563a0e0d5da3
    - 作文の中に自分・家族・第三者の個人情報・プライバシーに関わる具体的で詳細な内容を書かないように配慮してください。
      - 提出された作文は授業の中で他の受講生と相互チェック・相互評価を行います。
      - moodle など学外システムでやり取りする情報は、外部に流出する可能性があります。moodle の Privacy Notice については次のページを参照してください。
        https://moodle.com/privacy-notice/
      - gmail でやり取りする内容は添付ファイルも含め google が自動処理をして利用しています。gmail のプライバシーポリシーについては次のページを参照してください。
        https://policies.google.com/privacy?hl=ja
    - 他者の著作物を引用・紹介する場合、引用・紹介の形式が守られていない・アイデアや表現を無断で借用し出典を明示していないなど、剽窃・盗用と認められる場合、この授業の評価が不可となるだけでなく、今学期のすべての科目履修が無効となり、停学などの処分の対象となる場合があります。
    - 作文のファイルはメール添付で各自の waseda.jp で終わるメールアドレスから担当教員の授業用メールアドレス宛に送ること。
      - 発信アドレス： ....@....waseda.jp
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      - NNは出席番号2桁です。
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      - メールを受信しても不備がなければ受領確認のメールは送りません。
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10月15日 [今週の課題・宿題]
- 第2回：『文法』と『文法のモデル』（続き）
10月15日 [今週の課題・宿題]
- 第2回：『文法』と『文法のモデル』（続き）
10月22日 [今週の課題・宿題]
- 実験参加者募集：参加希望者は次の google フォームに回答を入力して送信します。
  - 2024年度実験参加希望フォーム
    https://forms.gle/8wxT2E8nkt7wfBDP8
- 第1回の復習：『文法』と『文法のモデル』
- 第2回の復習：『文法』と『文法のモデル』（続き）
- 第3回：文法理論におけるモデル再考
  - 句構造文法のモデル
    - 句構造文法（句構造規則の集まり）＋（メタ）解釈規則
      * 入力と出力の関係から、モデルが何をしているのか考え直してみる。
    - 初期状態 = 空の箱に S を入れる。
    - 最終状態 = 単語の並びが得られる。/ 構造が得られる。
      * 上記のモデルは generator （生成器）としてのモデルである。
  - 有限状態文法のモデル
    - 有限状態文法 + （メタ）解釈規則
    - 有限状態文法を generator のモデルとする解釈規則
      1-n. 「はじめ」のマスメにコマを置く。
      1-w. 空の箱を用意する。
      2-n. 矢印に沿ってコマをマスメからマスメに動かす。
      2-w. 矢印に書いてある単語を箱の中の単語の並びの右端に追加する。
      3-n. コマが「終わり」のマスメに入ったら終了としてもよい。
      3-w. 終了としたとき箱の中にある単語の並びが文。
    - 有限状態文法遷移ネットワークを recognizer のモデルとする解釈規則
      1-n. 「はじめ」のマスメにコマを置く。
      1-w. 空の箱を用意して、中に「与えられた単語の並び」を入れる。
      2-n. 箱の中の左端の単語と同じ単語が書いてある矢印があれば、その矢印に沿ってコマをマスメからマスメに動かす。
      2-w. コマを動かしたら、左端の単語を取り除く。
      3-n. コマが「終わり」のマスメに入ったら終了としてもよい。
      3-w. 終了したとき箱の中に単語がひとつも残っていなければ「与えられた単語の並び」は「文」であったと判定し、そうでなければ「文」でなかったと判定する。
      - 初期状態 = 単語のならび
      - 最終状態 = 与えられた単語のならびが「文」であるかないかの判定
  - 予告：Categorical Grammar
    単語に対してcategoryを割り当てる。
    単語の並び（単語と単語の組み合わせ）に対応するcategoryがそれぞれの単語に対して割り当てられたcategoryから（cancellationを通じて）得られる。
    単語の並びの中には結果的にsに対応するものもある。これを「文」と呼ぶ。
- prolog とは：一階述語論理に基づく宣言型プログラミング言語
  - Prolog
    出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
    https://ja.wikipedia.org/wiki/Prolog#%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%88
    なぜか教科書的な詳しい内容で、以下のような注記があります。
    ウィキペディアはオンライン百科事典ですが、教科書や注釈付き文書ではありません。
    改善やノートページでの議論にご協力ください。（2020年1月）
    この記事には複数の問題があります。改善やノートページでの議論にご協力ください。
    出典がまったく示されていないか不十分です。内容に関する文献や情報源が必要です。（2016年2月）
    大言壮語的な記述になっています。（2016年2月）
    独自研究が含まれているおそれがあります。（2016年2月）
    言葉を濁した曖昧な記述になっています。（2016年2月）
  - Prologと論理学と人工知能と
    https://sitest.jp/blog/?p=5906
  - Prolog実践入門 - AIに特化した老舗言語
    https://qiita.com/ShunIchikawa/items/6449f492dc38a7201162
  - Prolog 【Programmation en logique】
    http://e-words.jp/w/Prolog.html
  - もっと楽しむ！　プログラミング言語　「豆」談義
    第2回　Prologをご存じですか？
    https://gihyo.jp/dev/serial/01/enjoy-pg/0002
  - Ｐｒｏｌｏｇ
    http://www.f.waseda.jp/moriya/im6/CAI/Prolog.pdf
  - Prolog 入門
    https://nw.tsuda.ac.jp/lec/prolog/intro/
  - Prolog 入門と演習
    http://www.k-techlabo.org/www_prolog/prolog_main.pdf
  - 論理型プログラミング言語 Prolog の学習
    https://www.u-aizu.ac.jp/~hitoshi/COURSES/SCCP/sccp14-s1200191.pdf
- 参考情報：
  - 14号館6階603教室・8号館4階408/409/410教室の PC にインストールされています。
  - SWI-Prolog のインストール方法など：
    - SWI-Prolog downloads
      https://www.swi-prolog.org/download/stable
    - SWI-Prolog のインストール
      https://www.kkaneko.jp/cc/prolog/swiprolog.html
    - SWI-Prolog for MS-Windows
      http://www.ne.jp/asahi/music/marinkyo/funkcio/swi-prolog.html.ja
    - 全学計算機システム上でのSWI-Prologの使い方(暫定版)
      https://www.sakalab.org/swi-prolog/swi-prolog.html
  - エディタのインストール：
    - TOP > ビジネス > 文書作成 > テキストエディター > TeraPad
      https://proengineer.internous.co.jp/content/columnfeature/3359
    - 【初心者におすすめ】テキストエディター15選！
      https://proengineer.internous.co.jp/content/columnfeature/3359
    - 【Windows編】フリーテキストエディタ13選！初心者にもおすすめ
      https://eng-entrance.com/free_texteditor_windows
    - 窓の杜 / ビジネス / 文書作成
      https://forest.watch.impress.co.jp/library/nav/genre/offc/document_txteditor.html
10月29日 [今週の課題・宿題]
- 第4回：prolog による知識表現
  - prolog とは
    - プログラミング言語
      - 一階述語論理に基づくプログラミング言語
      - 宣言型プログラミング言語 <=> 手続き型プログラミング言語
      - 知識表現言語：人工知能研究に活用される
    - 処理系
      - インタープリタ逐次処理
      - オンライン・インタラクティブ処理
      - character user interface <=> graphic user interface
    - 知識表現言語
  - 処理系としての prolog
    - 基本操作（◎は重要・△は覚えなくていい）
      - ◎SWI-prolog の起動：『スタート』 => 『プログラム』 => 『SWI-prolog』 => 『SWI-prolog』
      - ◎SWI-prolog の終了：halt / ウインドーを閉じる
      - △データ（fact）の登録：assert
      - △データ（fact）の一覧：listing
      - △データ（fact）の削除：retract
      - ◎データ（fact）の問い合わせ：
      - ◎ファイルの読み込み
  - 知識表現としての prolog
    - 練習1
      - sleeping(john)
      - sleeping(peter)
      - walking(mary)
      - walking(susan)
    - 練習2
      - male(john)
      - male(peter)
      - female(mary)
      - female(susan)
    - 練習1
      - adult(john)
      - child(peter)
      - adult(mary)
      - child(susan)
    - データ（factとrule）の組み合わせ
11月5日 [今週の課題・宿題]
- 第5回：prolog による句構造文法の表現
  - 語彙記述と辞書
    - 単語(語彙項目）と記号(統語範疇）の区分：句構造規則と辞書
      - 単語に相当する記号と句に相当する記号を区別するのが句構造文法のモデルとして一般的である。
      - 数学的考察の対象としての形式文法では、終端記号と非終端記号を区分する。
      - 伝統文法では、単語（語彙項目）と句（統語範疇）を区分するのが一般的である。
      - 句構造文法のモデルとして構文論的解釈（部分構造構成規則としての解釈）を採用したとき、単語（のつづり）とそれ以外の記号（統語範疇）を区別するほうが、単語（のつづり）の並びとしての文を定義しやすい。
      - 単語の数は開放的（無限ではないが、数がかなり大きく、また新たな語彙が増える可能性は常にある）であるのに対して、統語範疇の数（種類）は限定的である。
      - 以上の点を含めて、自然言語の句構造文法のモデルにおいては、すべてを句構造規則として表現するのではなく、句構造規則と辞書の組み合わせとして簡潔に表現することがより一般的である。
    - 語彙記述の集りとしての辞書
      - 辞書は単語（のつづり）と統語範疇の関係を指定するものである。
      - 語彙記述は単語（のつづり）に対して、対応する統語範疇を指定するものである。
      - 統語範疇に対して、これと対応する単語（のつづり）のリストを与える辞書の形式も考えられる。
    - 句構造文法における辞書の解釈
      - 辞書は統語範疇を入力とし、単語（のつづり）を出力とする句構造規則を簡略に表現したものとして理解することができる。
  - 句構造文法（句構造規則の集まり）の例1：
    1. S -> NP 　 VP
    2. NP -> PropN
    3. VP -> IV
    4. VP -> TV 　 NP
    5. PropN -> John
    6. PropN -> Mary
    7. IV -> walks
    8. IV -> snores
    9. TV -> kissed
    10. TV -> kicked
  - 句構造文法（句構造規則の集まり + 語彙記述の集まり）の例1：
    1. S -> NP 　 VP
    2. NP -> PropN
    3. VP -> IV
    4. VP -> TV 　 NP
    5. John: PropN
    6. Mary: PropN
    7. walks: IV
    8. snores: IV
    9. kissed: TV
    10. kicked: TV
  - 課題
    1. 課題1：前回のまでの句構造文法を、句構造規則と以下のような辞書の形式に整理しなおして表現しなさい。
      1. snores: IV
      2. Mary: PropN
    2. 課題2：句構造規則と語彙記述の prolog での表現
      以下の句構造規則ならびに語彙記述をprologで表現しなさい。
      1. S -> NP VP
        s(Z) :- np(X), vp(Y), append(X, Y, Z)
      2. VP -> TV NP
      3. NP -> PropN
      4. VP -> IV
      5. PropN -> John
      6. John: PropN
        propn([john])
      7. walks: IV
  - 処理系としての prolog の基本
    - SWI-prolog の起動
    - SWI-prolog の終了
    - データ（fact）の登録：assert
    - データ（fact）の一覧：listing
    - データ（fact）の削除：retract
    - データ（fact）の問い合わせ：
    - ファイルの読み込み
    - データ（factとrule）の組み合わせ
  - 知識表現としての prolog の基本概念
    - functor
    - argument
    - arity
    - constant: definite entity
    - variable: indefinite entity
  - prolog におけるリスト（要素のならび）
    - []
    - [a]
    - [b]
    - [c]
    - [a, b]
    - [b, c]
    - [c, a]
    - [a, b, c]
  - append の用法
    - append(X, Y, Z)
    - X の要素のならびと Y の要素のならびをあわせると Z の要素のならびになる。
  - prolog における単語列の表現
    - []
    - [john]
    - [kissed]
    - [mary]
    - [kissed, mary]
    - [john, kissed, mary]
  - append の用法
    - append(X, Y, Z)
    - X の単語のならびと Y の単語のならびをあわせると Z の単語のならびになる。
  - 知識表現としての「文法」
  - 語彙記述【デモの都合で行末に . を挿入済】
    - propn([john]).
    - propn([mary]).
    - iv([walks]).
    - iv([snores]).
    - tv([kissed]).
    - tv([kicked]).
  - 句構造規則【デモの都合で行末に . を挿入済】
    - s(Z) :- np(X), vp(Y), append(X, Y, Z).
    - np(X) :- propn(X).
    - vp(X) :- iv(X).
    - vp(Z) :- tv(X), np(Y), append(X, Y, Z).
11月12日 [今週の課題・宿題]
- 第6回：過剰生成と過少生成
  - 文法理論の妥当性：英語（の断片）のモデルとして、句構造文法のモデルが適当であるかどうか。
    - 句構造文法のモデルの機能
      - Sという記号を書き換えて単語列に到達。これを文と呼ぶ。
      - Sという記号を書き換えて構造に到達。これを文と呼ぶ。
    - fragment: 英語の全体像は考察の対象として現実には難しい。その適当な小部分、考察にとって重要な部分を取り出してfragmentと呼ぶ。
    - fragment(英語の文の集まり）のモデルとしての適切性
      1. under-generation: fragment の文である単語列を全て文として認めるモデルかどうか。認めるべき単語列を文として認めないときunder-generationと呼ばれる。
      2. over-generation: fragment の文以外の単語列を文として認めるモデルかどうか。認めるべきでない単語列を文として認めるとき over-generationと呼ばれる。
      3. 言語学的に（統語論的に・構文論的に）妥当なモデルであるかどうか。
  - 数の一致(単数と複数）と格の一致 Case agreement
    - 課題１：数の一致(単数と複数）
      以下の句構造文法（句構造規則の集まり + 語彙記述の集まり）が文と認める単語のならびをできるだけ多く列挙せよ。
      1. S -> NP 　 VP
      2. NP -> Det 　 Noun
      3. VP -> IV
    - 課題２
      上記と同じ単語列を文として認可する有限状態文法を作成せよ。
      これを overgenerate しないように修正せよ。
    - 課題３：これまでの単純な句構造文法による解決は可能か
      次の句構造文法（句構造規則の集まり + 語彙記述の集まり）が文と定める単語のならびを列挙せよ。
      1. S -> NP-SING 　 VP-SING
      2. S -> NP-PLU 　 VP-PLU
      3. NP-SING -> Det-SING 　 Noun-SING
      4. NP-PLU -> Det-PLU 　 Noun-PLU
      5. VP-SING -> IV-SING
      6. VP-PLU -> IV-PLU
    - 課題４：次の句構造文法が定める文を列挙せよ。
      1. S -> NP-SING 　 VP-SING
      2. S -> NP-PLU 　 VP-PLU
      3. NP-SING -> Det-SING 　 Noun-SING
      4. NP-PLU -> Det-PLU 　 Noun-PLU
      5. VP-SING -> IV-SING
      6. VP-PLU -> IV-PLU
      7. VP-SING -> TV-SING 　 NP-SING
      8. VP-SING -> TV-SING 　 NP-PLU
      9. VP-PLU -> TV-PLU 　 NP-SING
      10. VP-PLU -> TV-PLU 　 NP-PLU
  - 格の一致 Case agreement：
    英語の場合、代名詞についてだけ主格(nominative)と目的格(accusative)で語形が違う。
    1. John kissed Mary.
    2. He kissed Mary.
    3. John kissed her.
    4. He kissed her.
    5. *Him kissed Mary.
    6. *John kissed she.
    7. *Him kissed she.
11月19日 [今週の課題・宿題]
- 第7回：属性付与による句構造文法の拡張
11月26日 [今週の課題・宿題]
- 第8回：招聘講師による講演
  - 講師：小町守（一橋大学・ソーシャル・データサイエンス研究科・教授）
  - 課題：講演について内容のまとめを踏まえた感想と質問をA4 用紙 1 ページから 2 ページ（1,200 字程度から2,400字程度）を目標にまとめ、Word 文書ファイルで提出すること。
    ファイル名： Ling-NN-2024-11-26.docx
    NNは出席番号2桁です。
    1桁の人は 01 / 02 / 03 ... のように2桁で表記してください。
12月3日 [今週の課題・宿題]
- 第9回：素性論理に基づく句構造文法の拡張に向けて
- 課題1
  - 応用練習1
    1. John believes Mary kissed Bob.
    2. Mary believes John said Bob kissed Susan.
  - 応用練習2
    以下の範疇文法 Categorial Grammarを考える。設問に答えなさい。
    - 辞書
      1. 太郎： N
      2. 花子： N
      3. 次郎： N
      4. が： (N＼GA)
      5. を： (N＼WO)
      6. に： (N＼NI)
      7. 散歩した： (GA＼S)
      8. 呼び出した： (WO＼(GA＼S))
      9. 電話した： (NI＼(GA＼S))
    - 設問1：この範疇文法が S と認める単語の並びをすべて列挙しなさい。
    - 設問2：この範疇文法で「花子に太郎が電話した」という単語の並びを S と認めるためには、『電話した』の辞書記述をどのように定めるべきか、下の『呼び出した』の辞書記述を参考に考えなさい。（[1] と [2] に入れるべき記号を示しなさい）
  - 課題2：これまでの議論を復習しながら、以下の課題について検討しなさい。
    - 次のような単語列を文として認める日本語の句構造文法を考えてみよう。
      1. 太郎が散歩する。
      2. 花子が散歩する。
      3. 太郎が勉強する。
      4. 花子が勉強する。
      5. 太郎が花子に電話する。
      6. 花子に太郎が電話する。
      7. 太郎が花子を呼び出す。
      8. 花子を太郎が呼び出す。
    - 必要な句構造規則を示しなさい。（ヒント）
      1. S -> NPGA 　 GAV
      2. S -> NPGA 　 NPNI 　 GANIV
      3. S -> NPGA 　 NPO 　 GAOV
      4. NPGA -> Noun 　 GA
      5. NPNI -> Noun 　 NI
      6. NPO -> Noun 　 O
    - 必要な辞書を示しなさい。（ヒント）
      1. 太郎: Noun
      2. 花子: Noun
      3. 散歩する: GAV
      4. ?? :GANIV
      5. ?? :GAOV
      6. が: GA
      7. に: NI
      8. を: O
    - このモデルが認める上記以外の文をいくつか示しなさい。
  - 宿題：【提出期限2024/12/09】
    上記課題1の応用練習2ならびに課題2について Word 文書または画像ファイルで検討した結果を提出すること。
    ファイル名は Ling-NN-2024-12-03.docx または Ling-NN-2024-12-03.jpg など。
12月10日 [今週の課題・宿題]
- 第10回：素性論理に基づく句構造文法の拡張に向けて
12月17日 [今週の課題・宿題]
- 第11回：招聘講師による講演
  - 講師：橋田浩一（理化学研究所（理研）・革新知能統合研究センター）
  - 資料：
    https://app.box.com/s/4e8vaxrkz8vpx3m8wzrzarw8qwa4nllv
  - 課題：講演について内容のまとめを踏まえた感想と質問をA4 用紙 1 ページから 2 ページ（1,200 字程度から2,400字程度）を目標にまとめ、Word 文書ファイルで提出すること。
    ファイル名：Ling-NN-2024-12-17.docx

1月7日 [今週の課題・宿題]

第12回：素性構造に基づく句構造文法の拡張

素性論理（属性と値の表現方法）に関わる基本的な概念
1. 表による表現と素性構造による表現とグラフによる表現
2. 素性構造：素性の集まり
3. 素性：素性名（属性名）と素性値（属性値）の組み合わせ
4. 射影：対象について特定の素性名（属性名）に対する素性値（属性値）を取り出す操作
5. 制約：単一または複数の対象について属性名と属性値の組み合わせの間に成立する条件
6. 単一化：複数の対象（素性構造）の間の情報共有
  関連概念
  - least upper\\\\ bound <=> greatest lower bound
  - least common denominator （最小公倍数）<=> greatest common factor （最大公約数）
7. 制約単一化と素性構造間の情報共有：制約の調整可能性と副作用

Complementation / Specification

範疇文法の考え方を素性論理に基づく句構造文法のモデルに導入するには、以下の二つの句構造規則を仮定するところから考え始めればよい。

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

＜Complementation＞
α -> β 　 γ
　    　　　　α≡β mod comp （αとβは単一化可能
   α		　　　　　　　　　　　ただしcomp（の値）は違う）
　／＼　　　　comp(α)= nil　　（αのcomp（の値）はnilと指定される）
 β  γ　　　 comp(β)≡γ     （βのcomp（の値）はγと単一化可能）

syntactic categoryの表現として属性と値の組み合わせの集まりを使う。
1. John:NP
2. Mary:NP
3. snores:[(spec NP) (pos verb) (comp nil)]
4. kissed:[(spec NP) (pos verb) (comp NP)]
Categorial Grammar と比較して考えてみよう。
1. John:NP
2. Mary:NP
3. snores:(NP＼S)
4. kissed:((NP＼S)／NP)

練習問題1: X は何か？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

John snores:[(spec X) (pos verb) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
John:NP　　　snores:[(spec NP) (pos verb) (comp nil)]

練習問題2: X と Z はそれぞれ何か？

＜Complementation＞
α -> β 　 γ
　    　　　　α≡β mod comp （αとβは単一化可能
   α		　　　　　　　　　　　ただしcomp（の値）は違う）
　／＼　　　　comp(α)= nil　　（αのcomp（の値）はnilと指定される）
 β  γ　　　 comp(β)≡γ     （βのcomp（の値）はγと単一化可能）

kissed Mary:[(spec X) (pos verb) (comp Z)]
　　　　　／＼　　　　
kissed:　　　Mary:NP
[(spec NP) (pos verb) (comp NP)]

練習問題3: X と Z はそれぞれ何か？

John kissed Mary:[(spec X) (pos verb) (comp Z)]
　　　　　／＼　　　　
John:NP 　　　kissed Mary:[(spec NP) (pos verb) (comp Z)]
　　　　　　　　　／＼　　　　
　　　　kissed:　　　Mary:NP
　　　　[(spec NP) (pos verb) (comp NP)]

John kissed Mary:[(spec nil) (pos verb) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
John:NP 　　　kissed Mary:[(spec NP) (pos verb) (comp nil)]
　　　　　　　　　／＼　　　　
　　　　kissed:　　　Mary:NP
　　　　[(spec NP) (pos verb) (comp NP)]

NPとは
素性と値の組み合わせで表現されるべき対象で、最低限以下の情報をもつはず。改めて整理すると、以下のようになる。
1. NP = [(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
2. Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
3. John:[(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
4. snores:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
  (pos verb) (comp nil)]
5. kissed:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
  (pos verb)
  (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])]

練習問題4: X は何か？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

John snores:[(spec X) (pos verb) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
John: 　　　　　　　snores:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
　　　　　　　　　　　　　  (pos verb) (comp nil)]
[(spec nil)
 (pos noun)
 (comp nil)]

練習問題5: X と Z はそれぞれ何か？

＜Complementation＞
α -> β 　 γ
　    　　　　α≡β mod comp （αとβは単一化可能
   α		　　　　　　　　　　　ただしcomp（の値）は違う）
　／＼　　　　comp(α)= nil　　（αのcomp（の値）はnilと指定される）
 β  γ　　　 comp(β)≡γ     （βのcomp（の値）はγと単一化可能）

kissed Mary:[(spec X) (pos verb) (comp Z)]
　　　　　／＼　　　　
kissed:　　　Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
 (pos verb)
 (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])]

練習問題6: X と Z はそれぞれ何か？

John kissed Mary:[(spec nil) (pos verb) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
John:    　　　kissed Mary:[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
                            (pos verb) (comp nil)]
[(spec nil)
 (pos noun)
 (comp nil)]
　　　　　　　　／＼　　　　
　　　kissed:　　　     Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
　　　[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
       (pos verb)
       (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])]

John kissed Mary:[(spec X) (pos verb) (comp Z)]
　　　　　／＼　　　　
John:    　　　kissed Mary:[(spec X) (pos verb) (comp Z)]
[(spec nil)
 (pos noun)
 (comp nil)]
　　　　　　　　／＼　　　　
　　　kissed:　　　     Mary:[(spec nil) (pos noun) (comp nil)]
　　　[(spec [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])
       (pos verb)
       (comp [(spec nil) (pos noun) (comp nil)])]

普通名詞と指示詞の数の一致
それぞれ素性と値の組み合わせとして以下のように表現される。
1. book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
  　　　　(pos noun) (num sing) (comp nil)]
2. student:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
  　　　　　(pos noun) (num sing) (comp nil)]
3. books:[(spec [(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)])
  　　　　　(pos noun) (num plu) (comp nil)]
4. students:[(spec [(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)])
  　　　　　　(pos noun) (num plu) (comp nil)]
5. this:[(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)]
6. that:[(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)]
7. these:[(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)]
8. those:[(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)]
9. the:[(spec nil) (pos det) (num sing OR plu) (comp nil)]

練習問題7: X と Z はそれぞれ何か？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

this book:[(spec X) (pos noun) (num Z) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
this: 　　　　book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
[　     　　　      (pos noun) (num sing) (comp nil)]
 (spec nil)
 (pos det)
 (num sing)
 (comp nil)
           ]

練習問題8: X と Z はそれぞれ何か？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

these books:[(spec X) (pos noun) (num Z) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
these: 　　　　books:[(spec [(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)])
[　     　　　      (pos noun) (num plu) (comp nil)]
 (spec nil)
 (pos det)
 (num plu)
 (comp nil)
           ]

練習問題9: 次の specification は成立するか？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

these book:[(spec X) (pos noun) (num Z) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
these: 　　　　book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
[　     　　　      (pos noun) (num sing) (comp nil)]
 (spec nil)
 (pos det)
 (num plu)
 (comp nil)
           ]

練習問題9-2: 次の specification は成立するか？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

the book:[(spec X) (pos noun) (num Z) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
the:   　　　　book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
[　     　　　      (pos noun) (num sing) (comp nil)]
 (spec nil)
 (pos det)
 (num sing OR plu)
 (comp nil)
           ]

練習問題9-3: 次の specification は成立するか？

＜Specification＞
α -> β 　 γ
 　 　　　  　α≡γ mod spec （αとγは単一化可能
   α	　　　　　　　　　　　　　　　ただしspec（の値）は違う）
　／＼　　　　spec(α)= nil 　　（αのspec（の値）はnilと指定される）
 β  γ 　　　spec(γ)≡β      （γのspec（の値）はβと単一化可能）

the book:[(spec nil) (pos noun) (num sing) (comp nil)]
　　　　　／＼　　　　
the:   　　　　book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
[　     　　　      (pos noun) (num sing) (comp nil)]
 (spec nil)
 (pos det)
 (num sing OR plu)
 (comp nil)
           ]

まとめ
統語範疇を素性と値の組み合わせで表現することにより、数と人称の一致・格の一致・動詞の下位範疇化など、統語論の基本的課題が記述可能となる。
補足
語彙のレベルで記述すべき情報の中には、「個々の単語について個別的な記述を必要とする情報」もあるが、「ある類の単語について共通に見出される情報」もある。語彙のレベルである情報を記述するということは、かならずしも個々の単語について同じ情報を繰り返し記述すべきであるという意味ではない。こうした語彙レベルの一般性を扱う仕組みとしては、語彙余剰規則 lexical redundancy rule がある。
1. book:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
  　　　　(pos noun) (num sing) (comp nil)]
2. books:[(spec [(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)])
  　　　　　(pos noun) (num plu) (comp nil)]
3. *bookp:[(spec [(spec nil) (pos det) (num sing) (comp nil)])
  　　　　　(pos noun) (num plu) (comp nil)]
4. *bookq:[(spec [(spec nil) (pos det) (num plu) (comp nil)])
  　　　　　(pos noun) (num sing) (comp nil)]

1月14日 [今週の課題・宿題]
- 第13回：招聘講師による講演
  - 講師：森下美和（神戸学院大学・グローバル・コミュニケーション学部）
- 資料：http://www.decode.waseda.ac.jp/f/courses/2024/2025114MM.pdf
- 課題：講演について内容のまとめを踏まえた感想と質問をA4 用紙 1 ページから 2 ページ（1,200 字程度から2,400字程度）を目標にまとめ、Word 文書ファイルで提出すること。
  ファイル名： Ling-NN-2025-01-14.docx
  NNは出席番号2桁です。
  1桁の人は 01 / 02 / 03 ... のように2桁で表記してください。
- Priming / プライミング
  - デジタル大辞泉 > primingの意味・解説
    デジタル大辞泉プライミング【priming】
    １内燃機関で、燃料管内の空気を排出すること。
    ２ポンプ起動の際、吸水管内に水を充満すること。
    ３ボイラーで、蒸発が盛んになり、水面から気泡とともに水滴も飛び出す現象。
    https://www.weblio.jp/content/priming
  - 実用空調関連用語索引トップ用語の索引ランキングダイキン工業
    よびみず呼び水 priming
    ポンプを起動する前にあらかじめポンプ内に満たすために注入する水をいう。起動の際この水をまず押し出すことによって吸い込み側から連続して水が入ってくることになり、ポンプの機能を果たすことになる。 https://www.weblio.jp/content/priming
  - Eゲイト英和辞典での「priming」の意味
    1点火薬，起爆剤
    2（絵・壁などの）下塗り塗料
    https://ejje.weblio.jp/content/priming
  - Priming From Wikipedia, the free encyclopedia
    https://en.wikipedia.org/wiki/Priming
  - Priming (psychology) From Wikipedia, the free encyclopedia
    https://en.wikipedia.org/wiki/Priming_(psychology)
  - プライミング効果
    京都大学人間・環境学研究科　認知科学分野
    DOI：10.14931/bsd.1417　原稿受付日：2012年5月9日　原稿完成日：2012年5月17日
    担当編集委員：定藤規弘（自然科学研究機構生理学研究所大脳皮質機能研究系）
    英語名：priming effect
    プライミング効果とは、先行する刺激（プライマー）の処理が後の刺激（ターゲット）の処理を促進または抑制する効果のことを指す。プライミング効果は潜在的（無意識的）な処理によって行われるのが特徴であり、知覚レベル（知覚的プライミング効果）や意味レベル（意味的プライミング効果）で起こる。前者の処理は刺激の知覚様式（モダリティ）の違いによって、それぞれのモダリティに特異的な大脳皮質によって媒介される一方、後者の処理は側頭連合野などの意味処理に関連する大脳皮質によって媒介される。
    https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%8A%B9%E6%9E%9C

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